VS Codeでターミナルを使ってみよう
- 学習の目標
- ターミナルとは?
- VS Codeでターミナルを開く方法
- ターミナルウィンドウについて
- 基本的なコマンド
- ファイルの操作コマンド
- フォルダの操作コマンド
- コマンド入力を効率化するテクニック
- ターミナルを閉じる方法
- まとめ
学習の目標
本章では、VS Codeでターミナルを使う方法を学びます。ターミナルとは何か、どのように開くのか、そして基本的なコマンドの使い方までを解説します。
ターミナルとは?
ターミナル(コマンドライン)とは、キーボードでコマンドを入力してパソコンを操作するための画面です。マウスを使ってクリックする代わりに、文字を入力して指示を出します。プログラミングでは、このターミナルを使った操作がとても重要になります。
初めは少し難しく感じるかもしれませんが、基本的なコマンドを覚えれば、ファイルやフォルダの操作がとても速くなります。
VS Codeでターミナルを開く方法
VS Codeでターミナルを開く方法はいくつかあります。最もよく使われる2つの方法を紹介します。
方法1:メニューバーから開く
- 画面上部のメニューバーから「ターミナル」をクリックします
- 表示されたメニューから「新しいターミナル」を選択します
方法2:エクスプローラーから特定のフォルダで開く
この方法が便利なのは、開きたいフォルダの位置で直接ターミナルを開始できることです。
- 左側のエクスプローラー(ファイルツリー)で、ターミナルを開きたいフォルダを右クリックします
- 表示されるメニューから「統合ターミナルで開く」を選択します
どちらの方法でも、VS Codeの画面下部にターミナルウィンドウが表示されます。ここにコマンドを入力して実行できます。
ターミナルウィンドウについて
ターミナルが開くと、次のような表示が見えるかもしれません。
C:\Users\あなたの名前\プロジェクト名>
または、Macの場合は次のように表示されるかもしれません。
あなたのパソコン名:プロジェクト名 あなたの名前$
この表示は「プロンプト」と呼ばれ、現在どのフォルダにいるかを示しています。プロンプトの後ろに、実行したいコマンドを入力します。
基本的なコマンド
ターミナルでよく使う基本コマンドを見ていきましょう。これらを覚えるだけでも、ファイル操作が格段に楽になります。
ファイルとフォルダの一覧を表示する
# Windowsの場合
dir
# MacやLinuxの場合
ls
このコマンドは、現在いるフォルダ内のファイルやフォルダの一覧を表示します。
フォルダの移動
# 特定のフォルダに移動する
cd プロジェクト名
# 一つ上のフォルダに戻る
cd ..
cd
は「Change Directory(ディレクトリを変更する)」の略です。ディレクトリとはフォルダのことです。
現在の位置を確認する
# Windowsの場合
cd
# MacやLinuxの場合
pwd
このコマンドで、現在自分がどのフォルダにいるのかを確認できます。迷子になったときに便利です。
ファイルの操作コマンド
ターミナルでファイルを作成したり削除したりするコマンドです。
ファイルの作成
# Windows、Mac、Linuxで共通
touch ファイル名.拡張子
# 例:HTMLファイルを作成
touch index.html
ファイルの削除
# Windows、Mac、Linuxで共通
rm ファイル名.拡張子
# 例:HTMLファイルを削除
rm index.html
注意: rm
コマンドでファイルを削除すると、ゴミ箱に入らず完全に削除されます。操作には十分に注意しましょう。
フォルダの操作コマンド
ターミナルでフォルダを作成したり削除したりするコマンドです。
フォルダの作成
# Windows、Mac、Linuxで共通
mkdir フォルダ名
# 例:imagesフォルダを作成
mkdir images
mkdir
は「Make Directory(ディレクトリを作成する)」の略です。
空のフォルダの削除
# Windows、Mac、Linuxで共通
rmdir フォルダ名
# 例:空のimagesフォルダを削除
rmdir images
フォルダとその中身を全て削除
# Windows、Mac、Linuxで共通
rm -r フォルダ名
# 例:imagesフォルダとその中身をすべて削除
rm -r images
注意:
このコマンドもファイルを完全に削除します。特に-r
オプションは、フォルダ内のすべてのファイルとサブフォルダを削除するため、使用には十分に注意しましょう。
コマンド入力を効率化するテクニック
ターミナルでのコマンド入力を効率的に行うための便利なテクニックを紹介します。
タブ補完
ファイル名やフォルダ名を途中まで入力した後に「Tab」キーを押すと、残りの部分を自動補完してくれます。
例:
cd i
と入力- 「Tab」キーを押す
- フォルダに「images」があれば、
cd images
と自動補完される
これにより、長いファイル名やフォルダ名の入力ミスを防げます。
コマンド履歴の利用
キーボードの「↑」キーを押すと、以前に入力したコマンドを呼び出せます。
- 「↑」キー:前に入力したコマンドを表示
- 「↓」キー:次のコマンド履歴に移動
同じコマンドを何度も入力する必要がなくなり、作業効率が上がります。
ターミナルを閉じる方法
ターミナルの使用が終わったら、以下の方法で閉じることができます。
- ターミナルウィンドウ右上の「×」ボタンをクリック
- またはターミナルで
exit
と入力してEnterキーを押す
まとめ
VS Codeでターミナルを開く方法と、基本的なコマンドの使い方を学びました。
始めのうちは覚えることが多くて大変かもしれませんが、少しずつ使っていくうちに慣れていきます。
特によく使うコマンドをおさらいしておきましょう。
ls
(Windowsではdir
):ファイル一覧の表示cd
:フォルダの移動mkdir
:フォルダの作成touch
:ファイルの作成
これらのコマンドを使いこなせるようになると、プログラミング作業がずっと効率的になります。