【Mac向け】 ターミナルの操作について

学習の目標

本章では、Macのターミナルの基本的な操作方法を学びます。プログラミングを行う上で、ターミナルは非常に重要なツールです。マウスでの操作に慣れている方にとっては、コマンドを入力して操作するターミナルは少し不安かもしれませんが、基本的な操作を覚えれば非常に便利なツールとなります。

ターミナルとは

普段、私たちはマウスを使ってパソコンを操作していますが、プログラミングの世界では「ターミナル」というテキストベースの画面でコマンドを入力して操作することが多いです。

ターミナルを使うと、ファイルの操作やプログラムの実行など、さまざまな作業をテキストコマンドで効率的に行うことができます。最初は少し不安かもしれませんが、慣れてしまえばとても便利なツールです。

ターミナルの起動方法

ターミナルを開くには、主に3つの方法があります。

1. スポットライト検索から起動する

  • 画面右上の虫眼鏡アイコンをクリック(または Command + Spaceキー)
  • 「ターミナル」と入力
  • 表示された「ターミナル.app」をクリック

ターミナルの起動方法

2. Launchpadから起動する

  • Dockの「Launchpad」アイコンをクリック
  • 「その他」フォルダの中の「ターミナル」をクリック

3. アプリケーションフォルダから起動する

  • Finderで「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダを開く
  • 「ターミナル.app」をダブルクリック

ターミナルの画面を理解しよう

ターミナルを開くと、次のような表示(プロンプト)が出ます。

MacBook-Pro:~ yourname$
                     ↑ここに入力用カーソルが表示されます

プロンプトは以下の情報を表示しています。

  • MacBook-Pro: コンピュータ名
  • ~: 現在のフォルダ(~はホームディレクトリを表す記号)
  • yourname: ユーザー名
  • $: 一般ユーザーであることを示す記号

プロンプトは自動的に表示される部分なので、この部分を入力する必要はありません。プロンプトの後ろで点滅しているのが「カーソル」です。このカーソルの位置から実際のコマンドを入力します。

なお、今後カリキュラム内でコマンド入力の例を示す際は、プロンプト部分は $ とだけ表記します。

$ komando_no_rei
jikkou_kekka

上記の場合 komando_no_rei の部分が実際に入力するコマンドです。

$ の部分はプロンプトを示しているだけで、実際には入力しないことに注意してください。

また、上記の例では jikkou_kekka の部分はコマンドを実行した結果がターミナル内に表示される部分です。これも実際には入力しません。

コマンド入力の基本

コマンドを入力するには、プロンプトの後ろにコマンドを入力し、Enterキーを押します。以下は説明のための例です。実際にこの通りに入力する必要はありません。

# これは例です。
# 実際には「MacBook-Pro:~ yourname$」は自動で表示されるので入力不要です

MacBook-Pro:~ yourname$ echo "Hello"
Hello

MacBook-Pro:~ yourname$

この例では、echo "Hello"というコマンドを入力しています。echoは画面に文字を表示するコマンドです。Enterキーを押すと、Helloが表示され、新しいプロンプトが表示されます。

入力を間違えた時の修正方法

入力を間違えた時は、以下のキーを使って修正できます。

  • 1文字削除: Deleteキー(BackSpaceキー)
  • 入力中の行をすべて削除: Control + U
  • カーソルを左右に移動: 左右の矢印キー

便利な入力テクニック

1. 上下キーで履歴を使う

過去に入力したコマンドを再利用するには、上下の矢印キーを使います。

# これは入力例です。実際のプロンプトはパソコンによって異なります

MacBook-Pro:~ yourname$ pwd
/Users/yourname
MacBook-Pro:~ yourname$ ls
Desktop Documents Downloads...

# ここで↑キーを押すと「ls」が表示される
# もう一度↑キーを押すと「pwd」が表示される

上キー(↑)を押すと、前に実行したコマンドが表示されます。何度か押すと、さらに過去のコマンドが表示されます。下キー(↓)を押すと、より新しいコマンドに移動します。

2. タブキーで補完する

長い名前のファイルやフォルダは、途中まで入力してTabキーを押すと、残りを自動で補完できます。

例えば、「Documents」フォルダに移動したい場合:

# これは入力例です

MacBook-Pro:~ yourname$ cd Doc[ここでTabキーを押す]
MacBook-Pro:~ yourname$ cd Documents/

「Doc」まで入力してTabキーを押すと、「Documents」と自動補完されます。同じ文字で始まるファイルやフォルダが複数ある場合は、Tabキーを2回押すとその候補一覧が表示されます。

ターミナルを閉じる方法

ターミナルの使用が終わったら、以下のどちらかの方法で閉じることができます。

  • 画面左上の赤い「×」ボタンをクリック
  • exitと入力してEnterキーを押す
MacBook-Pro:~ yourname$ exit

まとめ

今回は、ターミナルの基本的な使い方について学びました。

  • スポットライトやLaunchpadからターミナルを起動
  • プロンプトの後ろにコマンドを入力(プロンプト自体は入力不要)
  • Enterキーでコマンドを実行
  • 上下キーで過去のコマンド履歴を呼び出し
  • タブキーで入力を補完
  • 間違えたらDeleteキーやControl + Uで修正

最初はテキストベースの画面に戸惑うかもしれませんが、基本操作はこれだけです。一つずつ覚えていけば、すぐに慣れることができます。

実際のコマンドについては今後詳しく説明していきますので、まずはターミナルの基本的な操作に慣れていきましょう。

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