スラッシュコマンドを攻略しよう
Claude Code の対話中に使える「スラッシュコマンド」は、作業効率を大きく左右する大事な機能です。今回は、よく使うコマンドから便利な隠れ機能まで、実践的な使い方を詳しく解説していきます。
スラッシュコマンドとは?
スラッシュコマンドは、対話中に /
で始まるコマンドを入力することで、Claude Code の動作を制御できる機能です。
公式ドキュメントによると、現在20以上のコマンドが用意されています。
その中でも、よく使うものを紹介していきます。
会話管理
/clear - 会話履歴をクリア
最も重要なコマンドの一つです。
> /clear
このコマンドは会話履歴を完全にリセットします。
以下のタイミングで使うと効果的です。
- 新しいタスクを始める時
- 全く別の機能を実装する時
- エラーが続いて混乱した時
タスクが変わったら必ず /clear
を実行することで、Claude Code の精度を維持できます。
/compact - 会話を要約してトークンを節約
> /compact
現在の会話を要約して、トークン使用量を削減します。
長い会話が続いた時には活用しましょう。
同じプロジェクトでも、ここまでの作業を引き継ぎつつ、別な作業に移る時には実行しておきます。
なお、このコマンドを実行しなくても自動的に要約はされますが、次第に精度が落ちてくる上、トークンももったいないので、区切りの良いタイミングで実行することをおすすめします。
プロジェクト管理
/init - プロジェクト用の CLAUDE.md を生成
> /init
プロジェクト全体を分析して、CLAUDE.md
ファイルを自動生成します。
生成される内容には以下が含まれます。
- プロジェクトの概要
- 技術スタック
- ディレクトリ構造
- 主要なコンポーネント
- コーディング規約
実行後はこのようなファイルが作成されます。
# CLAUDE.md
This file provides guidance to Claude Code when working with this repository.
## Architecture- Frontend: React 18 with TypeScript- Backend: Node.js/Express- Database: PostgreSQL...
新しいプロジェクトを始めたら、まず /init
を実行しましょう。
設定・情報確認
/config - 設定の表示/変更
> /config
現在の設定を表示し、対話的に変更できます。
設定可能な項目の例:
- テーマ(dark/light)
- エディタ統合
- 通知設定
- 使用モデル
/help - ヘルプとコマンド一覧表示
> /help
利用可能なすべてのスラッシュコマンドと説明を表示します。コマンドを忘れた時はまずこれを実行しましょう。
権限の管理・確認
/permissions - 権限設定の管理
> /permissions
Claude Code が実行できるコマンドや操作の権限を管理します。
設定例:
{ "allow": [ "Bash(npm test)", "Read(src/**/*)" ], "deny": [ "Bash(rm -rf *)", "Write(/etc/*)" ]}
詳しい使い方については、後のレッスンで説明します。
その他の便利コマンド
モデル切り替えのテクニック
> /model
利用するAIモデルを切り替えられます。
選択可能なモデル:
- Default: 使用量に応じて自動切り替え
- Opus: 最高性能(コスト高)
- Sonnet: バランス型
高度な設計などを行う際は Default または Opus を選択しておき、使用制限に近づいたら Sonnet に切り替えることで、作業を継続できます。
切り替えが面倒な方は、常に Default で大丈夫です。
/doctor - インストールの健全性チェック
> /doctor
Claude Code の環境を診断します。
チェック内容:
- Node.js バージョン
- 必要なパッケージ
- 環境変数
- ネットワーク接続
問題がある場合は、解決方法も提示されます。
実践的な使い方
効率的なワークフロー
基本的には以下のような流れで作業すると効率的です。
# 1. 新規プロジェクト開始> /init
# 2. 機能実装> ユーザー認証機能を実装して
# 3. 会話が長くなったら要約> /compact 認証機能の内容を保持
# 4. 別のタスクに移る> /clear
まとめ
スラッシュコマンドを使いこなすと、Claude Code の効率が飛躍的に向上します。
特に重要なのは以下の3つです。
/clear
- タスク切り替え時は必須/init
- プロジェクト開始時の第一歩/compact
- トークン管理の要
これらのコマンドを適切に使いこなして、快適な開発環境を構築しましょう。
次のレッスンでは、ターミナル設定を最適化する方法を学んでいきます!