RSpecをインストールしよう

学習の目標

本章では、以下の内容を学習します。

  • Gemfileの基本的な役割と使い方を理解する
  • プロジェクトにRSpecを追加する手順を習得する
  • Bundlerを使ったGemのインストール方法を学ぶ
  • RSpecのインストールを確認する方法を理解する

はじめに

RSpecを使用するためには、まずプロジェクトにRSpecをインストールする必要があります。Rubyの世界では、外部ライブラリ(Gem)を管理するために「Gemfile」というファイルを使います。

今回は、このGemfileを使ってRSpecをプロジェクトに追加し、そのインストール方法や確認手順を詳しく説明していきます。この手順を覚えておくと、今後他のプロジェクトでもRSpecを簡単に導入できるようになりますよ。

では、さっそく始めていきましょう!

Gemfileとは?

まず最初に、Gemfileがどのようなものなのかを簡単におさらいしておきます。

Gemfileは、Rubyプロジェクトで使用するGem、つまりライブラリをリスト化して管理するためのファイルです。このファイルを使うことで、プロジェクトに必要なGemを他の開発者と簡単に共有したり、開発環境を再現したりすることができます。

例えば、今回のようにRSpecをプロジェクトで使いたい場合、GemfileにRSpecの名前を記述しておけば、そのGemを簡単にインストールすることができます。Gemfileがあることで、「このプロジェクトでは何のライブラリを使っているのか」が一目でわかるようになり、チーム開発でも環境の違いによるトラブルを防ぐことができます。

それでは、実際にGemfileを使ってRSpecを追加してみましょう。

GemfileにRSpecを追加する

Gemfileの準備

まず、プロジェクトのディレクトリにGemfileがあるかどうかを確認します。もしGemfileがまだ存在しない場合は、次のコマンドを実行して新しく作成できます。

bundle init

このコマンドを実行すると、プロジェクトのルートディレクトリにGemfileが生成されます。このファイルがGemを管理するための基盤になります。

Replitを使っている場合は、最初からGemfileが作成されていることが多いので、その場合は実行しなくても大丈夫です。

RSpecを追加する

次に、生成したGemfileをテキストエディタで開きます。開いたら、以下の内容を追加しましょう。

# Gemfile

group :development, :test do
  gem 'rspec'
end

ここで、group :development, :testという部分に注目してください。

この記述は、RSpecを開発環境やテスト環境でのみ使用する設定を意味します。このように設定することで、本番環境に不要なGemがインストールされるのを防ぎます。RSpecはあくまで開発するために必要であり、実際に本番環境では必要がないものですからね。

Gemfileを作成する際は、このように環境ごとに必要なGemを分けて管理することで、効率的で安全な開発環境を構築することができます。

編集が完了したら、ファイルを保存してください。

BundlerでGemをインストール

次に、Gemfileに追加したRSpecをインストールします。そのために、bundle installというコマンドをターミナル(またはコマンドプロンプト)で実行します。

bundle install

少し時間がかかるかもしれませんが、このコマンドを実行すると、Gemfileに記載されているGemがインストールされます。インストールが完了すると、次のようなメッセージが表示され、RSpecをプロジェクトで使用する準備が整います。

Bundle complete! 1 Gemfile dependency, 4 gems now installed.
Use `bundle info [gemname]` to see where a bundled gem is installed.

ここで表示されるGemの数やメッセージは、環境やRSpecのバージョンによって若干異なる場合がありますが、「Bundle complete!」というメッセージが表示されれば成功です。

インストールの確認

最後に、RSpecが正しくインストールされたかどうかを確認します。次のコマンドを実行してください。

bundle exec rspec --version

このコマンドを実行すると、インストールされているRSpecのバージョンが表示されます。表示される内容は次のようになります。

RSpec 3.12
  - rspec-core 3.12.0
  - rspec-expectations 3.12.0
  - rspec-mocks 3.12.0
  - rspec-support 3.12.0

ここでバージョン情報が表示されれば、インストールは成功です!バージョン番号は、インストールした時点の最新版によって異なる場合がありますが、問題ありません。

これで、RSpecを使う準備が整いました!次の章では、実際にRSpecを使ってテストを書いてみましょう。

まとめ

今回は、RubyプロジェクトにRSpecを導入する方法について学びました。具体的には以下の内容を習得しました。

  • GemfileにRSpecを記載して必要なライブラリを管理する方法
  • 開発・テスト環境のみでRSpecを使用するための設定方法
  • bundle installコマンドでGemをインストールする方法
  • インストールされたRSpecのバージョンを確認する方法
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