CLIとは?コマンドラインインターフェースという黒い画面に文字を打つだけでパソコンを操作する方法
こんにちは、とまだです。
パソコンの黒い画面に文字を打っている人を見て、「なんかプロっぽいけど難しそう」と思ったことはありませんか?
実はこれ、CLIという操作方法なんです。 マウスを使わずに文字だけでパソコンを動かすという、ちょっと不思議な世界。
今回は現役のエンジニア、そして元プログラミングスクール講師としての経験から、CLIの基本をわかりやすく解説します。
CLIとは?文字だけでパソコンと会話する方法
パソコンを操作する方法には大きく2つあります。
1つ目は、みなさんが普段使っているGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)。 アイコンをクリックしたり、メニューから選んだり。 目で見てわかる操作方法ですよね。
2つ目が今回のテーマ、CLI(コマンドラインインターフェース)です。
CLIを日常生活に例えると、レストランでの注文方法の違いに似ています。
GUIは写真付きメニューを指差して注文する感じ。 CLIは「ハンバーグ定食、ご飯大盛りで」と口頭で注文する感じです。
最初は写真がないと不安かもしれません。 でも慣れてくると、口頭注文の方が早いし、細かい要望も伝えやすいですよね。
なぜCLIを使うのか?3つの理由
1. 作業の自動化ができる
例えば、100個のファイル名を変更する作業があったとします。
GUIだと1つずつクリックして名前を変える必要があります。 でもCLIなら、1行のコマンドで全部終わらせることができるんです。
まるでコンビニのセルフレジと店員さんのレジの違いみたいなもの。 商品が多いときは、プロの店員さんの方が圧倒的に早いですよね。
2. リモート作業に強い
サーバーという遠くにあるコンピュータを操作するとき。 画面を送るのは重たい作業になります。
でも文字だけなら、メールを送るくらい軽い通信で済みます。 遠距離恋愛で、ビデオ通話よりLINEの方が気軽なのと同じです。
3. 履歴が残る
CLIでは実行したコマンドの履歴が残ります。 「あの作業、どうやったっけ?」というときに便利です。
料理のレシピをメモしておくような感覚ですね。
基本的な使い方:まずは3つのコマンドから
CLIの世界は広いですが、最初は3つだけ覚えましょう。
1. 今いる場所を確認する(pwd)
pwd
これは「今どこにいるの?」と聞くコマンドです。 デパートで現在地を確認するのと同じですね。
2. ファイルの一覧を見る(ls)
ls
フォルダの中身を表示します。 引き出しを開けて中を確認する感じです。
3. 別の場所に移動する(cd)
cd フォルダ名
指定したフォルダに移動します。 エレベーターで別の階に行くようなものです。
この3つだけでも、ファイルの場所を探したり移動したりできます。
よくある失敗と対処法
「command not found」と言われた
これは「そんなコマンド知らないよ」という意味です。
タイプミスか、そのコマンドがインストールされていない可能性があります。 スペルを確認してみましょう。
権限がないと怒られた
「Permission denied」というエラーですね。
これは「触っちゃダメ」と言われている状態。 大事なファイルを守るための仕組みです。
必要なら管理者権限で実行する必要があります。
ファイルが見つからない
パスという住所の指定が間違っているかもしれません。
まず pwd
で今いる場所を確認。
次に ls
でファイルがあるか確認してみましょう。
実践的な活用例:日常業務での使い方
ファイルの整理
例えば、写真ファイルを日付ごとのフォルダに整理したいとき。
GUIだと1つずつドラッグ&ドロップが必要です。 でもCLIなら、パターンを指定して一気に整理できます。
プログラムのインストール
多くの開発ツールはCLIでインストールします。
npm install パッケージ名
このように1行打つだけで、必要なツールが入ります。 アプリストアで検索してダウンロードするより早いことも。
Gitでのバージョン管理
コードの履歴を管理するGitもCLIが主流です。
変更を保存したり、過去のバージョンに戻したり。 タイムマシンのような機能をコマンドで操作します。
CLIに慣れるためのコツ
タブキーを活用する
ファイル名の最初の数文字を打ってタブキー。 すると残りを自動で補完してくれます。
予測変換みたいで便利ですよ。
履歴を使い回す
上矢印キーで過去のコマンドを呼び出せます。 同じ作業を繰り返すときに重宝します。
ヘルプを見る習慣をつける
コマンド名 --help
これでそのコマンドの使い方が表示されます。 説明書を読む感覚で確認してみましょう。
まとめ
CLIは最初こそ黒い画面で怖いかもしれません。
でも基本的なコマンドをいくつか覚えるだけで、作業効率が格段に上がります。
まずは pwd
、ls
、cd
の3つから始めてみてください。
少しずつ慣れていけば、きっとCLIの便利さを実感できるはずです。
プログラミングを学ぶ上でも避けて通れない道なので、今のうちに慣れておくと後々楽になりますよ。
著者について

とまだ
フルスタックエンジニア
Learning Next の創設者。Ruby on Rails と React を中心に、プログラミング教育に情熱を注いでいます。初心者が楽しく学べる環境作りを目指しています。
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