【挫折防止】プログラミングでエラーが出た時の正しい対処手順
プログラミング初心者でも安心!エラーに遭遇した時の正しい対処法を7つのステップで解説。エラーを恐れず、効率的に解決する方法を学びましょう。
みなさん、プログラミングをしていてエラーが出ると、心が折れそうになりませんか?
「また間違えた...」「自分には向いていないのかも...」と感じることはありませんか?
実は、エラーはプログラミングの一部であり、正しい対処法を知っていれば恐れることはありません。この記事では、エラーが出た時の正しい対処手順を7つのステップで解説します。
エラーが出るのは当たり前
プログラミングでエラーが出ることは、実は全く珍しいことではありません。
初心者の方は「エラー=失敗」だと思いがちですが、実際は違います。エラーは「コンピューターからのメッセージ」です。
エラーが出たということは、コンピューターが「ここに問題があるよ」と教えてくれているということです。
エラーに対する正しい心構え
エラーを見た時の気持ちの持ち方を変えることが重要です。
- ❌ 「失敗した」→ ⭕ 「学習のチャンス」
- ❌ 「自分はダメだ」→ ⭕ 「コンピューターが教えてくれている」
- ❌ 「諦めよう」→ ⭕ 「一つずつ解決しよう」
この心構えを持つことで、エラーを恐れずに済みます。
7つのステップで解決する手順
エラーが出た時は、以下の7つのステップで対処しましょう。
ステップ1: 深呼吸して冷静になる
まず最初に、深呼吸をして心を落ち着けましょう。
焦った状態でエラーを見ても、正しい判断ができません。「大丈夫、必ず解決できる」と自分に言い聞かせてください。
ステップ2: エラーメッセージを最後まで読む
エラーメッセージは、問題を解決するための重要な情報です。
TypeError: Cannot read property 'length' of undefined
at main.js:15:23
このようなエラーメッセージが出た場合、以下の情報が含まれています。
- エラーの種類:TypeError
- 問題の内容:undefinedのlengthプロパティを読もうとした
- 発生場所:main.jsファイルの15行目
全て読むことで、問題の全体像が見えてきます。
ステップ3: エラーが発生した箇所を特定する
エラーメッセージで示された行番号を確認しましょう。
多くのエディターでは、行番号が表示されています。該当する行を見つけて、そこで何をしているかを確認してください。
例えば、先ほどのエラーなら15行目を見て、どの変数のlengthを取得しようとしているかを確認します。
ステップ4: 変数の中身を確認する
エラーが発生した箇所で使っている変数の中身をチェックしましょう。
console.log(変数名);
このように、console.log
を使って変数の中身を表示してみてください。
変数がundefined
やnull
になっていないか、期待した値が入っているかを確認できます。
ステップ5: 一つずつ原因を切り分ける
問題が複雑な場合は、一つずつ要素を切り分けて確認します。
例えば、以下のような複雑なコードでエラーが出た場合:
const result = data.users.filter(user => user.name.length > 5);
このように段階的に確認していきます。
data
が存在するか確認data.users
が存在するか確認user.name
が存在するか確認
一つずつ確認することで、どこで問題が起きているかが分かります。
ステップ6: 公式ドキュメントやWeb検索を活用する
自分で解決できない場合は、以下の方法で調べてみましょう。
検索のコツ:
- エラーメッセージをそのまま検索
- 「JavaScript TypeError length undefined」のように関連キーワードを組み合わせる
- 「解決方法」「対処法」を追加して検索
信頼できる情報源:
- 公式ドキュメント
- Stack Overflow(英語サイト)
- Qiita(日本語サイト)
これらの情報源を活用することで、同じ問題に遭遇した人の解決方法を見つけることができます。
ステップ7: 解決したら再発防止を考える
エラーが解決したら、同じ問題が起きないように対策を考えましょう。
再発防止のポイント:
- なぜエラーが発生したのかを理解する
- 同じような箇所が他にないかチェックする
- 防御的なコードを書く習慣をつける
例えば、変数がundefinedの可能性がある場合:
// 防御的なコード例if (data && data.users) { const result = data.users.filter(user => user.name && user.name.length > 5);}
このように、事前にチェックすることで同じエラーを防げます。
よくあるエラーパターンと対処法
プログラミングでよく遭遇するエラーパターンを知っておくと、対処がスムーズになります。
構文エラー(Syntax Error)
症状: コードの書き方が間違っている
対処法:
- 括弧の開き閉じをチェック
- セミコロンの抜けをチェック
- スペルミスをチェック
参照エラー(Reference Error)
症状: 存在しない変数や関数を使おうとしている
対処法:
- 変数名のスペルを確認
- 変数が定義されているかチェック
- スコープ(変数の有効範囲)を確認
型エラー(Type Error)
症状: 変数の型が期待したものと違う
対処法:
- 変数の中身を
console.log
で確認 - 型変換が必要かチェック
- nullやundefinedのチェックを追加
これらのパターンを覚えておくことで、エラーを見た時に「このパターンかな?」と予想できるようになります。
エラーを恐れない開発習慣
エラーに強くなるための日常的な習慣をご紹介します。
小さく作って小さくテストする
大きなコードを一度に書くのではなく、小さな機能ずつ作って動作確認をしましょう。
// 一度に書くのではなくfunction complexFunction() { // 100行のコード}
// 小さく分けて作るfunction step1() { // 10行のコード console.log("step1完了");}
function step2() { // 10行のコード console.log("step2完了");}
このように小さく分けることで、エラーが出た時の原因特定が簡単になります。
コメントを活用する
コードに日本語のコメントを書いて、何をしているかを明確にしましょう。
// ユーザー一覧から名前が5文字以上の人を抽出const longNameUsers = users.filter(user => { // 名前が存在するかチェック if (user.name && user.name.length > 5) { return true; } return false;});
コメントがあることで、エラーが出た時に「ここで何をしようとしていたか」がすぐに分かります。
バックアップを取る習慣
コードを大幅に変更する前は、必ずバックアップを取りましょう。
方法:
- Gitでコミットする
- ファイルをコピーしておく
- クラウドストレージに保存する
これにより、エラーが解決できない場合でも、前の状態に戻ることができます。
エラー解決のためのツール活用
効率的にエラーを解決するためのツールを活用しましょう。
ブラウザの開発者ツール
Webブラウザの開発者ツールは、エラーの宝庫です。
使い方:
- F12キーを押して開発者ツールを開く
- Consoleタブを確認
- エラーメッセージをクリックして詳細を確認
JavaScriptのエラーはほとんどここで確認できます。
エディターの拡張機能
現代のエディターには、エラーを事前に検出する機能があります。
おすすめ機能:
- 構文エラーの自動検出
- 変数名の自動補完
- 括弧の自動補完
これらの機能を活用することで、エラーを事前に防ぐことができます。
デバッガーの活用
デバッガーを使うことで、コードの実行過程を詳しく確認できます。
// デバッガーの使用例function calculateTotal(items) { debugger; // ここで実行が止まる let total = 0; items.forEach(item => { total += item.price; }); return total;}
debugger
を入れることで、その時点での変数の値を確認できます。
まとめ:エラーは成長のパートナー
エラーは敵ではなく、あなたの成長を助けるパートナーです。
今日から実践したいこと:
- エラーが出ても慌てず、7つのステップで対処する
- 小さく作って小さくテストする習慣をつける
- エラーメッセージを最後まで読む癖をつける
エラーに遭遇するたびに、「また学習のチャンスが来た」と思えるようになれば、プログラミングがもっと楽しくなります。
最初は時間がかかるかもしれませんが、慣れてくると素早く解決できるようになります。ぜひ今日から実践してみてください。
プログラミングの旅は長いですが、エラーを恐れずに一歩ずつ進んでいきましょう。