【初心者向け】プログラミングの「設計」って何?基本的な考え方
プログラミング初心者向けに、設計の基本的な考え方と重要性を分かりやすく解説。良いプログラムを作るための設計の基礎を学びましょう。
【初心者向け】プログラミングの「設計」って何?基本的な考え方
みなさん、プログラミングを始めたばかりの頃、「設計」という言葉を聞いたことはありませんか?
プログラミングを習い始めると、「設計が重要だ」「設計をしっかりと」といった話をよく聞きますよね。でも、実際のところ「設計って何?」と思っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、プログラミングにおける「設計」の基本的な考え方を、初心者の方にも分かりやすく解説します。設計の重要性から具体的な方法まで、順を追って説明していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
プログラミングの設計とは何か?
設計は「プログラムの設計図」
プログラミングの設計とは、簡単に言うとプログラムの設計図を作ることです。
家を建てるときに設計図が必要なように、プログラムを作るときも設計図が必要になります。この設計図がないと、作っている途中で「あれ、これどうやって繋げるんだっけ?」と迷子になってしまうんです。
設計で決めること
プログラムの設計では、主に以下のようなことを決めます。
- どんな機能を作るか
- どのような順序で処理するか
- データをどのように保存するか
- 各部分をどのように繋げるか
なぜ設計が重要なの?
作業効率が格段に上がる
設計をしっかりと行うことで、作業効率が格段に上がります。
例えば、料理を作るときのことを考えてみてください。レシピを確認せずにいきなり作り始めると、途中で材料が足りなくなったり、手順が分からなくなったりしますよね。
プログラミングも同じです。設計という「レシピ」があることで、迷わずに効率よく作業を進められます。
バグが減る
設計をしっかりと行うことで、バグの発生を大幅に減らせます。
事前に処理の流れを整理することで、「この場合はどうする?」「この処理が抜けている」といった問題を早期に発見できるんです。
後から修正しやすい
良い設計で作られたプログラムは、後から修正や機能追加がしやすくなります。
最初は小さな機能だけでも、後から「この機能も追加したい」ということがよくあります。設計がしっかりしていれば、そんな時もスムーズに対応できます。
設計の基本的な考え方
全体から部分へ
設計の基本的な考え方は、全体から部分へです。
まず「何を作りたいか」という大きな目標を決めて、それを少しずつ小さな部分に分けていきます。このような考え方を「トップダウン」と呼びます。
具体例で考えてみよう
簡単な例として、「家計簿アプリ」を作ることを考えてみましょう。
大きな目標:家計簿アプリを作る
中くらいの機能:
- 収入・支出を記録する
- 月ごとの集計を表示する
- カテゴリ別に分類する
小さな処理:
- データを入力する画面
- データを保存する処理
- データを表示する処理
このように、大きな目標を小さな部分に分けることで、作業が整理されて取り組みやすくなります。
繰り返しと改善
設計は一度で完璧にできるものではありません。
繰り返しと改善の考え方が重要です。最初は簡単な設計から始めて、作りながら「ここはもう少し良くできそう」と改善していくのが実践的なアプローチです。
設計の具体的な方法
図を使って考える
設計を考えるときは、図を使って視覚的に整理することをおすすめします。
簡単な図でも構いません。四角い箱で機能を表して、矢印で繋げるだけでも十分です。頭の中で考えるより、図にすることで全体像が把握しやすくなります。
処理の流れを書き出す
次に、処理の流れを順番に書き出してみましょう。
例えば、家計簿アプリの「支出を記録する」機能なら:
- ユーザーが金額を入力する
- カテゴリを選択する
- 日付を設定する
- 「保存」ボタンを押す
- データベースに保存する
- 完了メッセージを表示する
このように、処理の流れを文章で書き出すことで、必要な機能が明確になります。
データの構造を考える
プログラムで扱うデータの構造も設計の重要な要素です。
家計簿アプリの例では:
- 金額(数値)
- カテゴリ(文字列)
- 日付(日付型)
- メモ(文字列)
このように、どんなデータをどのような形で保存するかを決めておきます。
設計で気をつけるポイント
シンプルに保つ
設計では、シンプルに保つことが大切です。
複雑な設計は理解しにくく、作業も大変になります。「この機能は本当に必要?」「もっと簡単な方法はない?」と常に問いかけながら、シンプルな設計を心がけましょう。
拡張性を考える
将来的に機能を追加する可能性を考えて、拡張性のある設計を意識することも重要です。
ただし、初心者の頃は「将来のことを考えすぎて複雑になる」というパターンもあります。まずは現在必要な機能に集中して、拡張性は少しずつ学んでいけば大丈夫です。
他の人にも分かりやすく
設計は他の人にも分かりやすく作ることを心がけましょう。
チームで開発する場合はもちろん、一人で開発していても、数ヶ月後の自分にとって分かりやすい設計になっているかが重要です。
まとめ
プログラミングの設計は、「プログラムの設計図」を作ることです。
設計をしっかりと行うことで、作業効率が上がり、バグが減り、後から修正しやすいプログラムを作ることができます。
最初は完璧な設計を目指さず、シンプルな設計から始めてみてください。大きな目標を小さな部分に分けて、図や文章で処理の流れを整理することから始めましょう。
設計は練習すれば必ず上達します。ぜひ今日から、小さなプログラムでも設計を意識して作ってみてくださいね。きっと、プログラミングがより楽しく、効率的になることを実感できるはずです。