Next.jsのbuild(ビルド)とは?初心者向けに仕組みを解説

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Next.js

こんにちは、とまだです。

Next.jsで開発したアプリを公開したいけど、どうすればいいか分からない…。

そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?

実は、開発中のアプリをそのまま公開することはできません。

今回は、Next.jsの「build」という仕組みについて解説します。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、大丈夫です。

一緒に理解していきましょう。

buildって何をするの?

開発中は、ファイルを保存すると自動で画面が更新されますよね。

これは開発モードという特別な状態です。

でも、このままだと動作が遅いんです。

だから、本番用に最適化する必要があります。

それが「build」です。

日常生活でたとえると

引っ越しの荷造りを想像してみてください。

普段は部屋に物が散らばっていても問題ありません。

でも、引っ越すときは段ボールにきれいにまとめますよね。

buildも同じです。

散らばったファイルを、配信しやすい形にまとめる作業なんです。

buildコマンドの基本的な使い方

では、実際にbuildを実行してみましょう。

以下のコマンドを使います。

npm run build

このコマンドで、Next.jsが自動的に最適化を始めます。

成功すると「Compiled successfully」と表示されます。

buildの後は?

buildが終わったら、次のコマンドで確認できます。

npm run start

これで本番と同じ状態のアプリが起動します。

開発モードとは違い、ファイルを変更しても自動更新されません。

でも、その分高速に動作します。

buildで何が起きているの?

buildコマンドを実行すると、裏では色々な処理が動いています。

主な処理を見ていきましょう。

1. コードの圧縮

JavaScriptのコードから無駄な部分を削ります。

まるで、荷物を真空パックするような感じです。

サイズが小さくなるので、読み込みが速くなります。

2. ページの準備

Next.jsは、ページごとに最適な形式を選びます。

更新頻度が低いページは、あらかじめHTMLを作ります。

逆に、リアルタイムな情報が必要なページは、アクセス時に生成する準備をします。

3. 画像の最適化

画像ファイルも自動的に最適化されます。

大きすぎる画像は適切なサイズに変換されます。

これで、スマホでも快適に見られるようになります。

SSR・SSG・CSRとの関係

Next.jsには3つのレンダリング方法があります。

それぞれ、buildでの扱いが違います。

SSR(サーバーサイドレンダリング)

アクセスがあるたびに、サーバーでHTMLを作ります。

郵便配達のように、注文があってから配送する感じです。

buildでは、この仕組みを動かす準備をします。

SSG(静的サイト生成)

build時に、あらかじめHTMLを作っておきます。

コンビニの商品のように、すでに棚に並んでいる状態です。

だから、とても速く表示できます。

CSR(クライアントサイドレンダリング)

ブラウザ側でHTMLを組み立てます。

組み立て式の家具のように、届いてから組み立てる感じです。

インタラクティブな部分によく使われます。

よくあるエラーと対処法

buildを実行すると、エラーが出ることがあります。

慌てずに、一つずつ確認していきましょう。

Module not foundエラー

「モジュールが見つからない」というエラーです。

必要なパッケージがインストールされていない可能性があります。

以下のコマンドで解決することが多いです。

npm install

これで依存関係を再インストールできます。

TypeScriptの型エラー

型の不一致でエラーが出ることもあります。

エラーメッセージをよく読んで、該当箇所を修正しましょう。

難しく感じるかもしれませんが、実は親切なエラーです。

問題のある場所を教えてくれているんです。

環境変数のエラー

.envファイルの設定ミスもよくあります。

環境変数が正しく読み込まれているか確認しましょう。

特に、本番環境用の設定を忘れがちです。

本番環境へのデプロイ

buildが成功したら、いよいよデプロイです。

でも、どこにデプロイすればいいのでしょうか?

Vercelを使う場合

Next.jsを作っている会社のサービスです。

GitHubと連携すれば、自動でbuildとデプロイをしてくれます。

とても簡単なので、初心者にもおすすめです。

他のサービスを使う場合

AWSやGCPなども使えます。

ただし、Node.jsの環境を自分で用意する必要があります。

少し難易度は上がりますが、柔軟性は高いです。

実践的なアドバイス

実際の開発では、以下の点に注意しましょう。

CI/CDの活用

コードをpushしたら自動でbuildする仕組みです。

手動でbuildする手間が省けます。

エラーもすぐに気づけるので便利です。

キャッシュの管理

更新したのに反映されない…。

そんなときは、キャッシュが原因かもしれません。

ファイル名にバージョンを含めるなどの工夫が必要です。

パフォーマンスの監視

buildは成功しても、実際の動作が遅いことがあります。

特にSSRを多用すると、サーバーの負荷が高くなります。

定期的にパフォーマンスをチェックしましょう。

まとめ

Next.jsのbuildは、開発したアプリを本番用に最適化する大切な作業です。

最初は難しく感じるかもしれません。

でも、基本を理解すれば怖くありません。

エラーが出ても、一つずつ解決していけば大丈夫です。

今回紹介した内容を参考に、実際に手を動かしてみてください。

きっと、Next.jsの理解が深まるはずです。

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著者について

とまだ

とまだ

フルスタックエンジニア

Learning Next の創設者。Ruby on Rails と React を中心に、プログラミング教育に情熱を注いでいます。初心者が楽しく学べる環境作りを目指しています。

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