JavaScriptのつまずきポイント5つを3分で解決する方法
こんにちは、とまだです。
JavaScriptを学習していて「なんでエラーが出るの?」「非同期処理とは?」と頭を抱えたことはありませんか?
実は私も最初、JavaScriptで何度もつまずきました。特にthisの挙動が理解できなくて、3日間も同じコードと格闘した経験があります。
でも大丈夫です。今回は、JavaScript学習者の90%がつまずく5つのポイントと、それぞれの解決法をわかりやすく解説します。
なぜJavaScriptでこんなにつまずくのか?
「HTMLとCSSはできたのに、JavaScriptになった途端わからなくなった」
そんな声をよく聞きます。
実はこれ、あなただけじゃありません。JavaScript学習者の約90%が挫折を経験しているんです。
なぜこんなにも挫折率が高いのでしょうか?
理由は大きく3つあります。
まず、JavaScriptは動的な言語だということ。HTMLやCSSのように「書いたら見た目が変わる」という単純な動きではなく、ユーザーの操作に応じて動きが変わります。
次に、見えないところで処理が動いていること。ブラウザの裏側で何が起きているのか、初心者には想像しづらいんです。
そして最後に、エラーメッセージが英語で難しいこと。「Uncaught TypeError」なんて言われても、何が悪いのかさっぱりですよね。
でも、つまずきやすいポイントさえ押さえれば、JavaScriptは決して難しくありません。
つまずきポイント1:非同期処理が理解できない
「非同期処理」という言葉を聞いて、拒否反応が出る方も多いのではないでしょうか。
でも実は、非同期処理ってレストランの注文と同じなんです。
レストランで料理を注文したとき、その場で待つ必要はありませんよね。注文したら席に戻って、料理ができたら運ばれてくる。
JavaScriptの非同期処理も同じです。
// 時間のかかる処理(料理の注文)
fetch('https://api.example.com/data')
.then(response => response.json())
.then(data => {
// 料理が運ばれてきた!
console.log(data);
});
// この処理は待たずに実行される(席に戻る)
console.log('データを取得中...');
このコードでは、「データを取得中...」が先に表示されます。なぜなら、APIからのデータ取得を待たずに次の処理に進むからです。
非同期処理の解決法
非同期処理でつまずかないコツは、「待つ」と「待たない」を意識することです。
最近ではasync/awaitという書き方で、より直感的に書けるようになりました。
async function getData() {
// awaitをつけると「待つ」
const response = await fetch('https://api.example.com/data');
const data = await response.json();
// データが取得できてから実行される
console.log(data);
}
awaitは「ちょっと待って」という意味だと覚えておけば大丈夫です。
つまずきポイント2:thisが何を指すかわからない
JavaScriptのthisは、多くの人を悩ませる存在です。
なぜなら、thisが指すものが状況によって変わるからです。
これは、日本語の「これ」と似ています。「これ美味しいね」と言ったとき、「これ」が何を指すかは状況次第ですよね。
const button = document.querySelector('button');
button.addEventListener('click', function() {
// このthisは、クリックされたボタンを指す
console.log(this); // <button>...</button>
});
でも、アロー関数を使うと挙動が変わります。
button.addEventListener('click', () => {
// アロー関数のthisは、外側のthisと同じ
console.log(this); // Window {...}
});
thisの解決法
thisで迷ったときは、「誰が呼んだか」を考えるのがコツです。
- 普通の関数:呼び出した人が
this - アロー関数:書いた場所の
thisをそのまま使う
最初はアロー関数を避けて、普通の関数を使うのがおすすめです。慣れてきたら使い分けましょう。
つまずきポイント3:コールバック関数が複雑
「関数の中に関数を渡す」というコールバック関数の概念は、初心者には理解しづらいものです。
でもこれも、日常生活に例えると簡単です。
宅配便を頼むとき、「届いたら電話してください」と伝えることがありますよね。この「電話してください」がコールバック関数です。
// setTimeoutは「3秒後に実行して」という関数
setTimeout(function() {
console.log('3秒経ちました!');
}, 3000);
コールバック関数の解決法
コールバック関数は、「〇〇したら△△して」という依頼だと考えましょう。
よく使うパターンを覚えておくと便利です。
// クリックしたら実行
element.addEventListener('click', function() {
// クリック時の処理
});
// 配列の各要素に対して実行
array.forEach(function(item) {
// 各要素への処理
});
つまずきポイント4:DOM操作がうまくいかない
HTMLの要素を取得したり変更したりするDOM操作も、つまずきやすいポイントです。
よくあるのが、「要素が取得できない」というエラー。
// これがnullになってエラー
const element = document.querySelector('.my-class');
element.textContent = '変更!'; // エラー!
DOM操作の解決法
DOM操作のコツは、HTMLが読み込まれてから実行することです。
// HTMLが全部読み込まれてから実行
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
const element = document.querySelector('.my-class');
if (element) {
element.textContent = '変更!';
}
});
また、要素が存在するか必ず確認する習慣をつけましょう。
つまずきポイント5:エラーメッセージが読めない
最後は、エラーメッセージです。
「Uncaught TypeError: Cannot read property 'length' of undefined」
こんなエラーを見ると、心が折れそうになりますよね。
でも実は、エラーメッセージはあなたを助けようとしているんです。
エラーメッセージの解決法
エラーメッセージは3つの部分に分けて読みましょう。
- エラーの種類(TypeError、ReferenceErrorなど)
- 何が問題か(Cannot read...)
- どこで起きたか(ファイル名と行番号)
よくあるエラーと対処法をまとめました。
- TypeError:型が違う → 変数の中身を確認
- ReferenceError:存在しない → スペルミスを確認
- SyntaxError:書き方が違う → カッコや記号を確認
エラーが出たら、まず深呼吸。そして、エラーメッセージをよく読んでみましょう。
詳しいエラー解決方法は、JavaScript エラー解決完全ガイドでも解説しています。
つまずかないための3つの学習法
ここまで5つのつまずきポイントを見てきました。
では、どうすればつまずかずに学習できるのでしょうか?
1. 小さく始める
いきなり大きなプログラムを書こうとすると挫折します。
まずはconsole.log('Hello')から始めて、少しずつ機能を追加していきましょう。
2. エラーと友達になる
エラーは敵ではありません。
エラーが出たら「何を教えてくれているんだろう?」と考える習慣をつけましょう。
3. 実際に手を動かす
読むだけでは身につきません。
小さなコードでも、実際に書いて動かしてみることが大切です。
体系的に学ぶならLearning Next
JavaScriptを基礎から体系的に学びたい方には、Learning Nextがおすすめです。
私が作成したカリキュラムでは、つまずきやすいポイントを意識して、段階的に学習できるよう設計しています。
特に「エラー処理」のチャプターでは、よくあるエラーパターンと対処法を詳しく解説。練習問題も豊富に用意しているので、手を動かしながら確実に身につけられます。
月額2,000円程度で、JavaScriptだけでなくReactやTypeScriptまで学び放題。一般的なスクールと比べて格安で、自分のペースで学習できるのが特徴です。
まとめ:つまずきは成長のチャンス
JavaScriptでつまずくのは、あなただけではありません。
むしろ、つまずいた分だけ成長できるチャンスです。
今回紹介した5つのポイントを意識すれば、必ずJavaScriptを理解できるようになります。
- 非同期処理は「待つ」と「待たない」
- thisは「誰が呼んだか」
- コールバックは「〇〇したら△△」
- DOM操作は「読み込み後に実行」
- エラーは「友達」
焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。
JavaScriptができるようになれば、Webサイトに動きをつけたり、便利なアプリを作ったりできるようになります。
あなたのJavaScript学習を応援しています!
著者について

とまだ
フルスタックエンジニア
Learning Next の創設者。Ruby on Rails と React を中心に、プログラミング教育に情熱を注いでいます。初心者が楽しく学べる環境作りを目指しています。
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